海釣りの危険!

最近のアウトドアブームの影響で海釣りを始める方が多いようです。しかし海には思わぬ危険が潜んでいたりして知らないと痛い目にあうことが数多くあります。新潟県上越地方で海釣りを楽しむときに最低限知っておいたほうがいい危険性についてお知らせします。

1.釣り針が刺さったら
残念なことですが、各港や砂浜には切れた仕掛けやおもり、針などのごみが非常に目立つように思います。自分や小さな子供に釣り針が刺さってしまったらどうしたらいいでしょうか?
へらぶな用の針のようにかえしのない釣り針ならそのままそっと抜けばいいのですが、海釣用の釣針はほとんどが掛かった魚が逃げないようにかえしがついています。キスつり用の6号とか豆アジ用の小さなサビキ針なら深く刺さっていなければ(薄皮を貫いた程度:刺さっている針全部がはっきり見える状態)、多少痛いのを我慢すれば引き抜くことができます。
しかしふところ深くささってしまった場合や、黒鯛用の針とかルアーの針のように大きな針でかえしがついているものを刺してしまった場合は決して引き抜こうとしてはいけません。骨に刺さっていなければあまり痛くない(刺さった針に触らなければ)はずなので、慌てずに針の糸を切って針だけをを指に刺したまま病院へ直行します。時間が経つとばい菌が入る可能性が高くなるので、すぐに釣りを中止して手術をしてとってもらいましょう。自慢するわけではありませんがここまでは自分で経験済みです(笑)。

2.毒魚・毒虫・危険な魚
海で釣れる魚の中には、を持つものや、とげがあり刺さると痛いもの、鋭い歯があり危険なもの等があります。新潟県の上越地方で釣れる危険な魚たちを挙げてみます。

@ふぐ・・・・体に毒があり食べられません。歯が非常に強固です。細い針なら噛み砕いてしまいます。大型がつれた場合面白がって指を突っ込んだりしないようにしましょう。

Aハオコゼ・・・・コアジねらいのサビキや足元のちょい投げの仕掛けによく掛かってきます。背びれに強烈な毒がありさされると猛烈に痛いそうです。一見カサゴの子供のようでかわいいのですが要注意です。死んでも毒は残るので釣れた場合は針からはずそうとせず糸を切って海に帰しましょう。くれぐれも堤防上に放置することのないようにしてください。サンダルで踏みつけたりしたら危険です。

Bアイゴ・・・・足元でのサビキ釣りによく掛かります。投げ釣りではつれません。ひれに強力な毒があります。刺されると苦しむことになります。食べると美味しい魚なので持ち帰る人も多いようですが、初心者は手を出さないほうが無難です。死んでも毒は残るので釣れた場合は針からはずそうとせず糸を切って海に帰しましょう。くれぐれも堤防上に放置することのないようにしてください。サンダルで踏みつけたりしたら危険です。

Cゴンズイ・・・・最凶最悪の毒魚と言う表現を釣りの本で読んだことがあります。新潟県には生息していないはずなのですが近年の地球温暖化の影響でまれに漁師さんの網に掛かることがあるようです。外見はなまずに似ています。凄まじい毒と強烈な痛みに加え集団で移動することから、この魚が釣れだしたら場所を移動するよう指導している本もあります。死んでも毒は残るので釣れた場合は、針からはずそうとせず糸を切って海に帰しましょう。くれぐれも堤防上に放置することのないようにしてください。サンダルで踏みつけたりしたら危険です。私は一度静岡県で釣れたことがあります。

Dうみけむし・・・・体中に生えている毛に毒があります。投げ釣りで仕掛けをあまり動かさないとよく掛かってきます。サビキには掛かりません。名前の通り毛虫でとても気持ち悪いので触る人はまずいないと思います。注意しなければいけないのは夜釣りで掛かった時に気がつかずに触ったり、仕掛けがゆれているときに顔に触れたり(特に目に刺さると重症になるようです)することです。死んでも毒は残るので釣れた場合は、針からはずそうとせず糸を切って海に帰しましょう。こいつは頻繁に釣れるせいかよく港の中に放置してあるのを見かけます。お子さんが触らないよう十分ご注意ください。つれた場合はくれぐれも放置することのないようにしてください。

Eうつぼ・・・・ホタルイカなどを使って穴釣りをしているとまれに掛かります。蛇のように気持ち悪く鋭い歯があるので手を切られないように注意しましょう。大物になると指ぐらいは簡単に食いちぎるようです。

Fサワラ・・・・うつぼ同様鋭い歯があります。針をはずすときは気を付けましょう。

Gカサゴ・ソイ・鯛類・・・・背びれが鋭いので刺さないように気をつけましょう。毒はありませんがカサゴなどはひれが刺さるとかなり痛いです。

H大きな魚・・・・私が釣り針を指に刺してしまい手術するはめになった原因がこれです。大きな魚が釣れた場合は決して素手でつかもうしてはいけません。特にサビキや複数の針がついた仕掛けに掛かったボラとかウグイ、イナダなどは要注意です。魚が飛び跳ねた勢いで針が予想もしなかった方向に刺さる可能性があります。私は大きなメゴチバサミを使っています。


3.行ってはいけない危険な場所
釣りにはポイントがあり、魚のいる場所を狙って釣ったほうが大物がつれる可能性があるのは確かです。しかしあくまでも遊びなのですから、危険を冒したり猟師の方や港湾関係者の皆様に迷惑をかけるような行為は厳に慎みましょう。

@テトラポット・・・・新潟県上越地方は冬の季節風が極めて強く、港を高波から守るため堤防は長大で堤防を守るテトラポットは巨大です。一見良いポイントに見えますが、とても危険です。特に姫川港西堤防にあるような大型のテトラには絶対載ってはいけません。上越地方の堤防はとても高く5メートルから7メートルくらいあります。そこに積み上げられたテトラから落ちることは3階建てのビルの屋上から飛び降りるのと同じです。またテトラは複雑に組上げられているので、落下する途中隙間の間を激突しながら落ちていくことになります。運良く気絶や骨折がなかったとしても真夏以外は命にかかわります。事件があるたびに規制が厳しくなり釣り場が制限されていきます。さらに進入禁止の柵の外側で起こった事故の場合保険が利きません。

A進入禁止の柵の向こう側・・・・偉そうな事を言うつもりはありませんが、港や堤防は釣りをするために作られているのではありません。ただでさえ肩身の狭い釣り師の立場をさらに狭くするような行為だけはお互いに自重したいものです。基本的には警察に現行犯逮捕されても文句は言えません。





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